私は仕事柄、介護施設や有料老人ホームなどの集客のご相談をよく頂きます。「営業をしているが内覧に来てくれない」と言われるケースも多いです。【伊藤亜記】
そこで今回は、施設の営業に対する姿勢と入居へつなげる一連の対応の仕方などについて、私が大事だと考えるポイントをお伝え致します。コロナが「5類」となった今こそ、ご活用頂ければ幸いです。
◆ 営業における統一意識
1. 顧客を獲得して迅速に入居へ導く
2. 入居までのタイムコントロールは全て施設側が行い、「待ちの姿勢」は絶対にとらない
=事前営業=
(1)医療営業を中心とした施設営業の組み立てを行う
◯ 医療ネットワークの確立は介護事業の機会拡大につながる
◯ メディカルソーシャルワーカー/ケアマネジャーへのアプローチを行う
(2)医療の特性を理解する
◯「急性期」「回復期・リハ期」「療養型(介護型・医療型)」「単科」などのニーズを探る
(3)空き情報と施設の受け入れ環境を明確に伝える
◯「まだ、空き室はございます」、「あと、残りxx室です」
◯ 特に「車いす対応可」「医療依存度や認知症の状況での入居判断」は必ず伝える
◯ 料金や条件などはきめ細かく明確に
・料金が高くても顧客層を捉えているなら問題ないが、匂い対策や掃除の状況なども丁寧に分かりやすく
・1日3回のお食事が、例えば洋食と和食が選べるかなど自由度があるか
・ 交通の便が良いことは、ご家族の愛情が深いほど重要になる
=内覧直前対応=
(1)優先して事前申し込み者を誘導し、申し込みを確定させる
◯ 他事業者への効率的な営業のチャンス、1人でも多く参加いただく
◯ 人数を前もって把握することで説明担当人数が準備でき、説明の取りこぼしを防ぐことができる
(2)メール、FAX、フォローコール、直接訪問を繰り返す
◯ 内覧の意思は施設への興味の表れ
=内覧時対応=
(1)内覧対応は必ず施設長やケアマネジャーらが行う
◯ 今後の地域での評判を考慮し、地域住民への対応もおろそかにしてはいけない
(2)ご家族との相談は1週間を目途に
◯ 内覧から1週間を目途に、ご家族などのご入居にあたっての不安をできる限り払拭しておくことは、お申し込み→ご契約→ご入居へとスムーズに進めるために必要
(3)申し込み受理までは積極果敢に攻めよ、受理は次へのスタートでもある
(4)ご家族の話を聞く、不安を聞く、不満を聞く、要望を聞いて逃がさない
◯ 対面時、ご家族らのニーズを推し量ることは不可欠
◯ 相手が聞いてもらいたいのに、一方的な説明は逆効果
=案件発生時=
(1)入居対象者の詳細を可能な限り聞き取る
◯ 直接・間接、どちらの場合でも性別は最低聞き取る→次回訪問時に聞き取りをしやすい
(2)要介護申請中の対象者には対応を確認
◯ 認定日・要介護度の確認を行い、必要に応じ行政窓口へ認定審査会の日程確認も
(3)顧客情報一覧を正確に作成し活用
◯ 即、タイムスケジュール管理をスタートさせる